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Stories of fate


Sacrifice(R-18)

Sacrifice 7

 いつ眠りに堕ちたのか覚えていない。

 ふうっと目を開けると、窓のカーテンが揺れるのが目の端に留まり、薄明るい部屋の中に時折柔らかい風の気配を感じた。

 羽那は、半ば放心状態で目に映るものをぼんやりと見つめていた。

 身体がだるくて動かない、と気づいたとき、同時に背後から誰かの腕に抱かれていることを知った。腰からまわされた腕が彼女の胸元にあり、羽那はその腕にすがりつくような体勢で眠っていたらしい。

 身動きした訳ではなかったのに、目覚めた気配に気付いたのだろうか。背後の人物が、「起きたの?」と声を掛ける。

 その声に、身体が勝手に反応した。ぎくりと固まった羽那の身体を更にぐいと抱き寄せて、声の主は首筋に唇を押し付ける。

「もう少しゆっくりしよう?」

 胸元にあった手が、すうっとふくらみを包んできゅっと握り締める。

「…あっ…」

 びくん、と背中がのけぞる。

「今日は、俺も午後から一旦登校するけど、部活動の指導だけだから夕方からはずっと一緒にいられるよ。君、終業式、出る必要ある?」

 その言葉に、羽那はようやく昨夜のことを思い出す。胸をゆっくり揉んでいる手を必死に押さえようとしながら、羽那はかすれた声をあけた。

「ぅっ…学校…行く…ぁ、あぁっ」
「行ける?」

 背後の男は執拗に胸を責めながら、背筋に舌を這わせてくる。身体の奥が痛みにきしむ。かああっと身体の奥が熱くなり、散々こすられた膣壁がちくちくと疼く。

「今日は動くの、けっこう辛いと思うよ?送り迎えしてやろうか?」

 不意にくるりと仰向けにされ、智紀の顔が目の前に現れる。まだどこぼうっとしたままの羽那とは違って、彼の目はきらりとケモノの光が宿っている。

「もう一回、して、良い?」

 羽那は怯えた瞳でただ彼を見上げた。

「本当は、学校で他の男に会うなんて許せないけどね。素直に抱かれたら、今日のところは行かせてやるよ。」

 羽那の返事など待たずに、智紀は羽那の両足をぐい、と抱えあげる。
 瞬間、昨夜の痛みを強烈に思い出し、羽那は悲鳴をあげて暴れた。声はかすれていて、大きな声は出なかったが、恐怖に引きつった表情に、智紀は僅かに心を動かす。

「…まだ、痛む?」
「ぅ…くぅぅっ…う、う、いや…あ、ぁぁ…っ」

 羽那は必死にシーツを掴んで震え、頬に涙が一粒伝い落ちる。抱えていた細い両足を離し、震える羽那の身体を抱いて、智紀は「じゃあ…」と呟くように言った。

「じゃ、一緒にお風呂に入ろうか。今日はそれで許してやる。」


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ジャンル:[小説・文学] テーマ:[恋愛:エロス:官能小説

~ Comment ~


真夜中にこんなところに

はい、こんな時間にこんなところにいます。
私としましては、戦国時代の武将に嫁いできた幼な妻だとか、紫の上だとかを思い浮かべながら読んでます。

歴史上のあのころも、身分ちがいの女の子を好きになった結婚前の武士が、「妻ではなく妾なら」ということで、家に入れたのですよね。

そして、その後に結婚した正妻よりも、この妾を愛していたりする。

年齢的にはこのカップルのようなものかな。
今回はこのふたりはどうなっていくのか、楽しみに読ませていただきます。
#2184[2012/06/08 01:01]  あかね  URL 

Re: 真夜中にこんなところに

あかねさん~

ぎゃああああっ、な、なんでここに~!!!

> はい、こんな時間にこんなところにいます。
> 私としましては、戦国時代の武将に嫁いできた幼な妻だとか、紫の上だとかを思い浮かべながら読んでます。

↑↑↑このコメの時点では、『虚空の~』の方だと思ってました~(^^;
(↑いや、これも大概ヤバイが・・・)
あんまり戦国武将とかとは関係ないかも~
ははははは・・・
(何をごまかしているのかすでに定かではない・・・)

この二人に関しては、最後に磯崎さんからいただいたコメントにちょっとびっくりしました。
なるほど~、そういう見方もあるのかぁ、とか。

ヒトコト。
これは、「育てられなかった子ども」を描いたものです。
(と、開き直る(ーー;)
#2186[2012/06/08 07:33]  fate  URL 














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