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Stories of fate


Horizon(R-18)

Horizon (信長の奥方) 37

 いつ眠ったのか思い出せなかったが、もっとよく分からないのが、今朝のことだ。

「んぅあっ・・・あ、あぁ・・・っ」

 と、私は自分の声で目覚め、気がついたら、もう身体中熱くて、揺らされる視界に一瞬、何が起こったのか分からなくて混乱する。そして、信長が、私の身体の奥に熱い液を放った瞬間に、やっとはっきり覚醒した。

 寝ぼけている頭と裏腹に身体は熱く火照って、最後にぎゅっと彼が私の腰を抱いた瞬間の刺激にびくんと背中がのけぞった。

「やぁあ・・・っ」

 私は知らずに熱い彼の背中にしがみついていて、夜中は弱くなっている冷房の風が肌に心地良かった。

「ああ、やっと目が覚めた?」

 信長はそう言ってにっと笑い、身体を離すと、そのままシャワーを浴びにバスルームへ消えてしまった。
 な・・・何・・・?

 ぼうっとしたまま、私は彼の背中を見送り、ぐったりと疲れた身体で、寝返りをうつことすら面倒で、そのまま横たわっている。

 いつも、私が目覚めるのは、信長がほぼ支度を整えて出かける寸前くらいなので、こんなに朝早く目覚めること自体滅多にない。

 まさか、徹夜でセックスしてた、とか言わないよね・・・?
 私はあまりに茫然として、生産的な考えがまったく浮かばなかった。

 いつもは、私を起こさないように(本当にそういう意図があるかどうかは知らないが)そっと起き出して支度をする彼が、どうして、こんなに時間のない朝に、わざわざ抱く気になったのか疑問だった。

 いや。どうでも良いけど、私もシャワー浴びないと、なんだか汗だくなんですけど。
 信長がシャワーを終えて出てくるのを待っていると、バスタオルで頭を拭きながら出てきた彼が、身体を起こしている私を見て、あれ?という顔をする。

「起きるの?ずいぶん、早いじゃん。」
「・・・だって、目が覚めたし。シャワー浴びたいし。」
「散々乱れて汗をかいた?」

 ニヤける信長を無視して、私はバスルームへ向かう。そして、脱衣所の全身が写る鏡にふと視線をやった途端、思わず、何これ?と叫びたくなった。

 全身に残る愛戯の跡。胸元から腹部、そして太ももにまで至るところにキスマークが刻まれている。
 何、考えてんのよっ、と扉の向こうの信長に向かって思わず叫んだ。

 ・・・別に、外に出かけるわけじゃないから、確かに良いんだけどさ。
 屋敷の他の人の目に触れるじゃない・・・。

 そういえば・・・と諦めてシャワーを浴びながら、思い出した。
 あったかいものが全身に触れる感覚が、おぼろげながらもあった気がするわ、と。

 そして、じわじわと身体を翻弄していく熱い官能の波。
 触れられる度に、身体中にキスを落とされる度に、身体が反応していく過程が浮かぶようだった。

 なんか、悔しい。
 今度、信長が眠っている間に、私が襲ってやろうかしら?
 ・・・まあ、私の方がいつも早く眠ってしまうから、まず無理なんだけど・・・。


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