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Stories of fate


アダムの息子たち(R-18)

アダムの息子たち (変化) 112

「君をめちゃくちゃに抱きたい衝動を抑えるのは、俺も大変なんだよ。」
「え・・・???」
「え?じゃないの!君、今、俺がそんなことしたらどうなるか分かってるの?」

 苦笑する聖凛の、本当に困った顔を見つめて、小枝子はしばらく考え込んだ。確かに彼の求め方は激しすぎて、翌日、起き上がれないようなことになることはしょっちゅうだったが、今さら、そのことを言われている訳ではないだろう、と小枝子は困って首を傾げる。

「・・・どうかなる・・・の?」

 聖凛は、呆れて笑い出す。

「子どもが流れちゃうよ。」
「えっ???」
「流産してしまう、ってこと。」
「子・・・子ども?」
「本当に自覚ないんだね、君は。もう、君の中には‘命’が育っているんだよ。」
「ええ???・・・だって・・・それは、まだ分からない・・・よ?」
「分かるよ。」
「ど・・・どうして?」
「俺には、分かるんだよ。子どもの存在が、ではなくて、君の‘呪’印が消えたことが。」

 小枝子は愕然とする。

「・・・でも・・・でも、私は別に、まだどこも何にも変わってない・・・。」

 不意に、聖凛は小枝子の身体をそっと抱きしめる。ただ、その胸に抱き寄せるように優しく。小枝子は、あれ以来始めて聖凛に抱きしめられたことに、きゅんとする。思わず、必死にその胸にしがみついてしまう。

「ダメだよ、小枝子。そうやって、俺を誘うなって。俺はまだ君をただ優しく抱く自信はない。」

 聖凛は、そう言って苦笑し、身体を離した。

「先に休んでな。俺はもう少し調べたいことがあるから。」




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ジャンル:[小説・文学] テーマ:[ファンタジー小説

~ Comment ~


うおおお。
聖凛がやさしい~~(T_T)
ここへきて、こんな描写を入れるなんて、ずるいわ、fateさん!
惚れっぽい私はキュンとしてしまう。
甘い。甘すぎる。
なんだ、なんだ、なんだ。
ずるいわ、小枝子。

ちょっと興奮してしまいました。

小枝子の体内で受精する卵子の描写が、なんとも艶めかしくて官能的で、美しかったです。
生命の誕生はそれ自体が愛の集合体。究極の神秘であり、美でありますね。

願わくば、そこから形をなす魂が、みな天使であってほしい・・・。

このあと、この二人・・・いや、3人に、幸せが待ってることを(ちょっと妬きながら)眺めていたいと思います。
(ああ、もう少しで終わっちゃうよ~)
#699[2011/11/26 18:43]  lime  URL  [Edit]

limeさまへ

limeさん、

ひゃあ~っ、こちらもlimeさんのコメントに悶えました~(^^;
笑えたけど、嬉しかったです!!!

はい、もうすぐ終了です。
こういうラストはfateには珍しいです。
というか、これだけです。
それ以降、ラストの形がどんどん変わっていきましたので(^^;

はい、生命の誕生は神秘ですな~
なんだか、たまに泣けてきます。
命の深淵はぞっとするほど美しいモノだろう、と思いますね(^^)
limeさんの世界でも、繰り返しそれを語っているような気がします…。


#702[2011/11/27 07:48]  fate  URL 














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