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Stories of fate


アダムの息子たち(R-18)

アダムの息子たち (月が満ちた奇跡) 100

「小枝子・・・、これで、君の身体から‘守’は消えた。かわいそうだけど、呪印はもう一度刻ませてもらう。・・・今度はそう長くはない。君の中の巫女の力が失われるまでの間だよ。・・・そう、次の満月の夜にね。」

 小枝子の全身に紅い紋様を刻みながら、聖凛は、唇を噛み締める。
 母の魂に出会える瞬間を待って、彼はこの日を待っていたのだと、・・・初めて知ったのだ。

 会えると、分かっていたわけではなかった。だけど、きっと彼女は自分に会いに現れるはずだと、聖凛はどこかで信じていたのだろう。

 生まれ変わったこの子を、ひどい扱いをすればするほど、彼女はその子を守るために、聖凛の心の闇を解くために、現れざるを得ないと。

 だけど、本当は、ただ、会いたかった。
 憎み続けてきたはずだったのに。
 それ以上に愛されたかったのだと知った。

 棄てられたのではないと、彼女の口から言って欲しかっただけなのだと。

 刻まれた呪印が身体の奥に沈んでいく瞬間、その熱の痛みに小枝子は声をあげる。そして、彼女は、思い出した。幼い日、彼女に呪印を刻んだ相手の顔を。

「・・・聖凛・・・?」

 虚ろな中に驚愕の色を浮かべて小枝子は聖凛の顔を見つめる。黒衣の男の、その瞳の面影を確かに彼に見たのだ。

「そうだよ。」
「どうして・・・」

 どうして、今と同じ姿のあなたがあのとき・・・?意識が飛びそうなのに、身体の熱さに引き戻される。小枝子は、喘ぐ。

「熱い・・・熱い。聖凛・・・もう、許して・・・」

 彼はさきほどまで母の魂が宿っていた小枝子の腰を抱き寄せて、その身体を貫く。

「あっ・・・あ、あぁ・・・っ」

 あっという間に痙攣する身体に何度も絶頂を与えた後、聖凛はゆっくりとその中に、彼の熱を放出した。



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ジャンル:[小説・文学] テーマ:[ファンタジー小説

~ Comment ~


ふーむむむ

こうなるとは……かなり想定外でした。
で、この先はどうなるのか。
はい、もちろん読ませていただきます。

ちょっとfateさんの真似をして、
私もFC2の小説ブログ放浪をやってみたのですよ。
本当にいろんな方がいますね。

今のところは二次小説とかライトノベルには興味ないので、
純粋にオリジナルばかり探していても、相当にたくさんありますよね。

お互いに、あ、これいいな、って思うのはなかなかないでしょうからそういうのを求めて、私もさすらい続けてみようと思っています。

fateさんの書かれる「倒錯」世界? 「アダムの息子たち」しか読んでませんけど、好きです。
私の書くものとはまーったくちがった世界ですけど、私の小説がfateさんのお好みに合うようでしたら、とっても嬉しいです。
#82[2011/10/04 17:34]  あかね  URL 

Re: ふーむむむ

> ちょっとfateさんの真似をして、
> 私もFC2の小説ブログ放浪をやってみたのですよ。
> 今のところは二次小説とかライトノベルには興味ないので、
> 純粋にオリジナルばかり探していても、相当にたくさんありますよね。

↑↑↑おお、なかなか楽しいですよね?
好みがfateと同じです。fateも二次創はちょっと…。いや、それはそれで良いのだと思いますが、やはりオリジナルが良いですね。いろいろと勉強になりますし、何より、純粋に楽しい(^^)
その内、同じブログで出会いそうですね!

> fateさんの書かれる「倒錯」世界? 「アダムの息子たち」しか読んでませんけど、好きです。

↑↑↑超!嬉しいです(^^)
アダム~は、ほぼ一番初めの作品ですので、それなりに愛情はありますが、完成度はいまいちかも知れません。だけど、いざ加筆しようとすると、その世界の方でfateを拒否するので、もっと、筆力が上がってからでないと触らせてもらえなそうです…。

あかねさんの作品は、まだ途中までしか拝読させていただいておりませんが、とても‘愛情’を感じて、熱いものが根底を流れていて、本当にあかねさんの子ども達!のような感じがしてとても好きです。
もう、世界がひとつそこに出来あがっていて、その中で必死に生きている人物を感じます。
世界の完成度が高いです、本当に。
楽しみに、今後も少しずつ覗かせていただきたいと思います(^^)

#86[2011/10/04 20:41]  fate  URL 

おお・・・。

そーーーーーーか。
聖凛、あんたは母上に会いたかったのね。
なんて切ない。
お母さんの転生の体が、小枝子だったのは、偶然なんでしょうか。
自分を封じ込めようとした巫女の孫に・・・・。
なんとも辛いです。
憎しみながらも、心から愛してた。
この日を迎えるために、小枝子を脅えさせ服従させてたんですね。

そして、大切な人に会い。
二度と会えない思い出にかわり。

今、ここで抱く彼女の体は、彼にとってどんな存在なんでしょうね。
小枝子は、聖凛の秘密に気付いてしまったようですが、果たして小枝子に聖凛の孤独を埋めることができるんでしょうか。
ねえねえ、できるの?小枝子。

できなかったら、私がかわりに・・・。←え、お呼びじゃない??
#642[2011/11/22 20:54]  lime  URL  [Edit]

Re: おお・・・。

limeさん、とても嬉しいコメントありがとうございます。

これは初めて作品だったせいか、いつもはただ暴走するfateが、なんとなく人物設定と展開をぼんやり考えて進めておりました。
だから早い段階でラストが見えてきて、あとはそこへ向けて描き続けた…にも関わらず、割と人物が素直に言うことを聞いてくれた珍しいパターンです。
大抵、fateが筋を決めちゃうと、反抗して勝手に死んじゃってみたり、無理に言うことをきかせようとすると、個性が死んで、誰? これ…(--; という目に遭って、どうしたって、fateが譲らなければならない事態に陥るのに。
つまりはこれ、もともとこういう世界がそこに在って、うまくfateが探り出せた、ってことだったのですかね???

でっち上げの伝承で、よこぞここまで…(--; と関心するわ~
でも、limeさんに驚いてもらえて嬉しいっす。
それから、聖凛をそんな風に気に入ってくださって作者冥利に尽きます!!
fateにとってはかなり怖いキャラですが、(フザケタことをさせようとしたら、絶対無視されるか睨まれるであろう…)もう諦めてます。

へへへ。
最後の一文にちょっと笑わせていただきました(^^)




#644[2011/11/23 07:46]  fate  URL 

おお。月が満ち、奇跡が起きた・・・
なんかファンタジックです。。。

聖凛の秘密がちょい漏れた? やっと・・・
聖凛はこの時をどれだけ待っていたのでしょうね。
母上は消えてしまった。
小枝子とはこれからどうなるのでしょう。

そして、小枝子自身は何をどう感じるのかな。
聖凛との関係が変わるのかわらないのか・・・

どんでん返し、あるでしょあるでしょ?
#2081[2012/05/06 16:20]  けい  URL 

けいさまへ

けいさん、

ああ、本当にここまで読んでくださったんですねっ!!
ありがとうございます!
お忙しいのに、すみません(^^;
そちらはGW関係ないっすからね~

聖凛の存在っていうか、彼の抱く秘密はこれでほぼ出尽くしました。
あとは、終焉へ向かうだけですかね~

いろいろなエピソードの後始末? 的な説明とか、学校生活ならではの事件っぽいこととか。
まぁ、チマチマまだありますが、描きたかったのはここでした、たぶん。

どんでん返し。
ふふふふふ。
どうかなぁぁ???
#2084[2012/05/07 07:29]  fate  URL 














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