「小枝子・・・、これで、君の身体から‘守’は消えた。かわいそうだけど、呪印はもう一度刻ませてもらう。・・・今度はそう長くはない。君の中の巫女の力が失われるまでの間だよ。・・・そう、次の満月の夜にね。」
小枝子の全身に紅い紋様を刻みながら、聖凛は、唇を噛み締める。
母の魂に出会える瞬間を待って、彼はこの日を待っていたのだと、・・・初めて知ったのだ。
会えると、分かっていたわけではなかった。だけど、きっと彼女は自分に会いに現れるはずだと、聖凛はどこかで信じていたのだろう。
生まれ変わったこの子を、ひどい扱いをすればするほど、彼女はその子を守るために、聖凛の心の闇を解くために、現れざるを得ないと。
だけど、本当は、ただ、会いたかった。
憎み続けてきたはずだったのに。
それ以上に愛されたかったのだと知った。
棄てられたのではないと、彼女の口から言って欲しかっただけなのだと。
刻まれた呪印が身体の奥に沈んでいく瞬間、その熱の痛みに小枝子は声をあげる。そして、彼女は、思い出した。幼い日、彼女に呪印を刻んだ相手の顔を。
「・・・聖凛・・・?」
虚ろな中に驚愕の色を浮かべて小枝子は聖凛の顔を見つめる。黒衣の男の、その瞳の面影を確かに彼に見たのだ。
「そうだよ。」
「どうして・・・」
どうして、今と同じ姿のあなたがあのとき・・・?意識が飛びそうなのに、身体の熱さに引き戻される。小枝子は、喘ぐ。
「熱い・・・熱い。聖凛・・・もう、許して・・・」
彼はさきほどまで母の魂が宿っていた小枝子の腰を抱き寄せて、その身体を貫く。
「あっ・・・あ、あぁ・・・っ」
あっという間に痙攣する身体に何度も絶頂を与えた後、聖凛はゆっくりとその中に、彼の熱を放出した。
(※最初から読む:アダムの息子たち 1)
(※50に戻る:アダムの息子たち 50)
(※30に戻る:アダムの息子たち 30)
小枝子の全身に紅い紋様を刻みながら、聖凛は、唇を噛み締める。
母の魂に出会える瞬間を待って、彼はこの日を待っていたのだと、・・・初めて知ったのだ。
会えると、分かっていたわけではなかった。だけど、きっと彼女は自分に会いに現れるはずだと、聖凛はどこかで信じていたのだろう。
生まれ変わったこの子を、ひどい扱いをすればするほど、彼女はその子を守るために、聖凛の心の闇を解くために、現れざるを得ないと。
だけど、本当は、ただ、会いたかった。
憎み続けてきたはずだったのに。
それ以上に愛されたかったのだと知った。
棄てられたのではないと、彼女の口から言って欲しかっただけなのだと。
刻まれた呪印が身体の奥に沈んでいく瞬間、その熱の痛みに小枝子は声をあげる。そして、彼女は、思い出した。幼い日、彼女に呪印を刻んだ相手の顔を。
「・・・聖凛・・・?」
虚ろな中に驚愕の色を浮かべて小枝子は聖凛の顔を見つめる。黒衣の男の、その瞳の面影を確かに彼に見たのだ。
「そうだよ。」
「どうして・・・」
どうして、今と同じ姿のあなたがあのとき・・・?意識が飛びそうなのに、身体の熱さに引き戻される。小枝子は、喘ぐ。
「熱い・・・熱い。聖凛・・・もう、許して・・・」
彼はさきほどまで母の魂が宿っていた小枝子の腰を抱き寄せて、その身体を貫く。
「あっ・・・あ、あぁ・・・っ」
あっという間に痙攣する身体に何度も絶頂を与えた後、聖凛はゆっくりとその中に、彼の熱を放出した。
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