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Stories of fate


アダムの息子たち(R-18)

アダムの息子たち (堕ちた闇の中で) 33

 ふと気がつくと、もう夜明け間近だった。薄明るい空が、揺れるカーテンの隙間から覗き、明け方特有の澄んだ空気の気配を感じる。

 目の前に男の胸があり、小枝子はぎょっとする。そのまま、聖凛に抱かれて眠っていたらしい。

「・・・あ・・・あの・・・」

 はっと身体を起こして、小枝子は自分のお腹にだけふわりと掛かっていたタオルを引き寄せて抱きしめた。そして、身体の奥の鈍い痛みに顔をしかめる。

「・・・なに?」

 聖凛は、ぼんやり目を開けて、どぎまぎしている小枝子を見つめる。
 今まで、行為のあと、聖凛と面と向かったことがないので、小枝子はどういう態度を取って良いのか分からないのだ。

「水、くれる?」

 聖凛はくるりと仰向けに寝返りをうって、眠そうに言う。

「・・・はい。」

 小枝子は、慌ててタオルを抱いたまま、冷蔵庫に向かう。身体が重だるく、動くのが億劫ではあったが、いつもよりはずっとマシだった。昨夜、聖凛が買ってきて補充したらしいペットボトルが、冷蔵庫の中に綺麗に並んでいた。

 いつの間に冷蔵庫に入れてくれたんだろう?
 小枝子は、きりっと冷たく冷えたそれを一本取り出して彼へと運んだ。

 受け取って聖凛は、ボトルに口をつけた。それを立ったまま呆然と見つめる小枝子。

「君は、飲まなくて良いの?」

 半分ほど飲んで、一旦口を離した聖凛が、残りを彼女に向かって差し出す。

「・・・はい。」

 小枝子はぼんやりとそれを受け取って、そしてタオルもしっかりと抱えたまま、残りの水をごくごくと飲み干した。その、子どもみたいな様子に、聖凛は目を細める。

「水分補給もしたし、午前の講義まではまだ時間があるね。」
「・・・え?」

 きょとん、と彼を見つめる小枝子の腕を聖凛はぐい、と引っ張り、驚いてよろけた彼女を抱き留める。空のボトルが、小枝子の手から離れて転がる音が響いた。そして、怯えて目を見開いている彼女の身体を押さえ込み、その足の間に手を滑り込ませる。

「・・・あっ・・・いや!」

 小枝子は必死に身をよじって、自分の腕を彼の身体の下から引き出し、茂みの中を愛撫し始めた彼の腕を押さえようともがく。

 ぎゅうっと足の間を閉めて、身体を強張らせる小枝子に、聖凛は、低い声で言う。

「小枝子、身体の力を抜いて。」
「いや・・・あ・・・あ、あっ」



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ジャンル:[小説・文学] テーマ:[ファンタジー小説

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